今年は、暖冬でインフルエンザの流行も目立たず、平穏な年だと考えていましたが、中国武漢から始まった新型コロナウイルス感染症が、世界的流行となってしまいそうな勢いで、必ずしも平穏とはいかないようです。
コロナウイルスと言えば、2003年にSARSとして流行しました。あの時は、終息まで3か月を要しています。私は、当時は県立広島病院呼吸器内科で、SARS対応訓練をしていました。今回の報道では、あの時より、感染拡大の勢いが早い印象で、封じ込めができるのか不安があります。夏の東京オリンピックは大丈夫でしょうか?正しい情報の入手が必要です。コロナウイルスに対しては、現状では特別な薬があるわけではないので、自分の免疫力で乗り切れるかどうかが鍵になります。
病院を受診されて、医療でできることは、過剰な発熱やだるさに対して解熱鎮痛剤の投与、咳がひどければ鎮咳剤、体力低下で細菌感染などがある場合には抗生剤、飲水もままならないようなら点滴、呼吸状態や全身状態をみて入院の検討といったところでしょうか。
現状では、インフルエンザ対策と同じように、人混みでのマスク着用や手洗いの励行、規則正しい生活での体調管理が必要です。あとは、感染を封じ込めることができるように個人個人でできることを考えましょう。
2020年01月29日
新型コロナウイルス感染症について
posted by さだまさし似院長 at 10:10| 日記