2018年10月11日

この時期の風邪は何だ?

涼しくなってきたと思ったら、風邪をひいてしまったという人も多いのではないでしょうか?10月頃の風邪について調べてみました。
風邪をひく場合は、@ご自分の体調とA症状を起こすウイルスへの感染が大きなポイントになります。@気温が急に低下すると、身体が順応しなければならないので自律神経の乱れが生じ、かつ免疫力は低温になることで低下して、感染に対しての防備が低下してしまいます。Aそこに、この時期に活動性を増す、ライノウイルスなどの感染が起これば風邪症候群として発症するというわけです。
ライノウイルスは、春・秋に活動性を増すウイルスで、この時期の風邪の半数程度はこのウイルスと考えられます。その血清型は数百種類と考えられており、ワクチンでの予防は困難で、特効薬もありません。潜伏期は短く1〜3日です。ライノウイルスは33℃で増殖するので、通常、鼻や喉の上気道など温度が余り高くない場所で増殖します。頭痛・のどの痛み、鼻詰まり、くしゃみが起こります。温度の高い気管や肺、お腹の症状が最初の症状になることはまずありません。水のような鼻水から、次第にそれは濃いねばっこい黄色あるいは緑色のものへと変化し、量も少なくなります。通常、発熱は微熱程度までです。のど、鼻の症状から咳が少し遅れて出始め2週間近く続くこともあります。これは上気道の炎症が下気道に波及したものと考えられます。通常、1-2週間以内に軽快します。
 有効な薬がないのなら予防はどうかというと、うがい、手洗い、マスクですが、どれもそこそこの効果は期待できますが、過信は禁物です。通常のマスクの隙間をウイルスは簡単に通過しますが、くしゃみ、咳で飛び出す飛沫核は、マスクで防げますので多量のウイルスの曝露は避けられそうです。
 薬は症状を和らげる程度であることを認識していただき、ご自愛をして下さい。
posted by さだまさし似院長 at 10:54| 日記

2018年10月03日

処方(薬)の有効期限について

今回は、処方(薬)についての疑問シリーズ最後のC「処方してもらった薬はいつまで日持ちするのか(服用できるのか)」について解説します。
医薬品における期限は、その医薬品の有効性と安全性が最大限保証できる期日とされています。具体的には記載期限の日には(適切な保管状態の元という前提で)少なくとも元の状態と比して90%の効力を維持していなければなりません。
一般的に医薬品の有効期限は製造日から2-5年の幅があります。そこで、皆さんは、気になられるのであれば、処方を受け取る際に「今回の処方薬の有効期限は、どのくらいでしょうか?」と調剤薬局で聞けば教えてもらえます。薬はまとめて箱詰めされていてそこに有効期限が書いてありますので薬剤師は確認することができます。なお、期限切れの医薬品は、毒性がでるという報告はほとんどありません。正確に言えば、製薬会社は、例えば製造して7年経過した薬が安全かどうかなど、調べていないか、安全が確認されても公表していない可能性があります。
液剤は固形剤(錠剤、カプセル、散剤)ほど安定ではないものが多いし、点眼剤は雑菌が入る可能性を踏まえるとやはり開封後1ヶ月の使用期限を守った方がよいでしょう。注射剤も、濁りや変色があったらもう使うべきではないでしょう。何よりも注意が必要なのは治療域が狭い薬で少しのずれが治療上大きな影響を与えかねないものや効力の低下が早いものがあります。例えば、抗けいれん薬、ジゴキシンや血栓予防不整脈予防のワーファリンなどは治療域が狭いものの代表例ですし、フェノバルビタール、ニトログリセリン、テオフィリン、エピネフリン、インスリンなど力価低下が早いものです。こうしたものは期限切れ薬剤の使用は特に勧められません。甲状腺関連の製剤、低用量ピルも期限切れ後は避けた方が良いでしょう。また、抗生剤など治療失敗が耐性菌の発現に繋がるので、あまり期限を超過したものは使うべきではありません。無難に、有効期限内の薬を使うことをお勧めします。
posted by さだまさし似院長 at 17:45| 日記

2018年10月01日

先発医薬品と後発医薬品について

台風が通過して、一段と涼しく、秋を実感するようになりました。
 今回は、先発医薬品と後発医薬品(ジェネリック医薬品、通称ゾロ)について解説します。国は、平成29年6月の閣議決定において、「2020年(平成32年)9月までに、後発医薬品の使用割合を80%とし、できる限り早期に達成できるよう、更なる使用促進策を検討する。」と定めました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kouhatu-iyaku/index.html
私が医師になった30年ぐらい前には、とある後発医薬品の抗生物質の点滴薬は、何本かに1本、上手く溶解しないものがあり、破棄していた記憶があります。その当時のことを知っている人は、後発医薬品をゾロ(まがい物)と認識していたので、なかなか拭いきれない感情があるのも事実です。
@ジェネリック医薬品は、先発医薬品のおよそ10年の特許満了後に有効成分、分量、用法用量、効果効能が先発医薬品と同一と認定されたものです。「安定性試験」「生物学的同等性試験」などをパスしないと認可されません。(逆に言うと、原薬・添加物・製法は違っていることもあります。そこまで同一のものは、オーソライズドジェネリックと呼ばれるものになります。)
A品質再評価:平成10年以前に発売された後発医薬品の品質には
不信があるものもあり、溶出性試験で再評価され、現在概ね終了しているので、薬効に関しては、現在、市場にでている国内のジェネリック薬は安全と考えられます。万一、不信に思われる場合は、PMDAのくすり相談窓口(電話:03-3506-9457)を利用できます。
Bジェネリック医薬品は、先発医薬品と有効性・安全性はかわらないと考えるべきです。ただし、剤形、添加物、服用感、薬への文字などの識別性には、差がある場合もあります。なお、その差は、今では先発品よりも逆に改良されて良い薬になっている場合もあります。
今日はここまでにしておきます。
posted by さだまさし似院長 at 11:49| 日記

2018年09月28日

処方日数について

カープがやっと優勝しました。新井選手がビールかけで「我々が欲しい旗は、別にある(日本一のチャンピオンフラッグ)」と言っていましたので、頑張ってもらいましょう。
さて、今回は処方日数について解説します。保険処方箋の場合、処方日数制限が決められているものがあります。発売されて1年以内の新薬は14日まで、向精神薬(一部の睡眠薬を含む)や医療用麻薬は、30日までといった具合です。
他の多くの薬は、平成14年に長期投与の日数制限(原則14 日)が撤廃されてから、自由に処方日数を医師が決められるようになりました。常識的には、ご病気がその設定した処方日数の間は安定しているだろうとの推測で医師が決定します。当院では、病状が安定されていて、病気の治療に理解が得られている場合には、60日程度まで、処方をすることがあります。もちろん、1年分(365日)の処方も可能ではありますが、その間、ご病気が変化したり、薬の副作用が出てきたりする可能性もあるはずなので、それを無視して、あまりにも長い長期処方をするのは医師としてどうかと思います。今日は、ここまでにしておきます。
posted by さだまさし似院長 at 11:25| 日記

2018年09月26日

処方について

皆さんは、診療所を受診して、処方(薬)について疑問を感じられたことはありませか。
例えば、@何でこの日数なのか?A長く出してもらいたいのに。B先発医薬品と後発医薬品の違いは?Cもらった薬はどのくらい日持ちするのか?などなど。
 今回は@の処方日数について解説します。処方は、通常、診療した日から薬をどのくらい飲んだら良いか、医師が判断して日数を決めます。例えば、風邪であれば、2日〜5日前後が一般的です。つまり、次回また風邪を引いた時の分も考慮して多めに処方をするというものではありません。もちろん、相談されたら処方をしてもらえる場合もあります。
なお、保険処方箋の有効期限は、無記入の場合は発行日を含めて原則4日です(日曜祝日もカウントされます)。この期間が過ぎると処方箋としての効力を失い、これによって調剤をすることはできなくなるため、医療機関にて再発行を受けなければなりません(お金がかかる場合もあります)。疑義照会(調剤薬局から医療機関に伺いを立てること)での延長は原則認められていません。これは4日も経てば患者の容態も変化し、本当に投薬が必要かどうか再考しなければならない事もあるからと考えられているからです。なお、長期の旅行等で薬局に行けない場合等に、あらかじめ有効期限が延長されている(有効期限欄に日付が記載されている)処方箋を発行してもらえることもありますので、診察時に医師に相談してみて下さい。
今日は、ここまでにしておきます。
posted by さだまさし似院長 at 16:04| 日記